「受験勉強」と「部活」両立のカギ
受験生の皆さん、こんにちは! 仙台市の『名門進学会』家庭教師で、東北大学医学部医学科3年の金子茉央(かねこ まお)です
1. 部活か塾かの選択
突然ですが、皆さんは「部活」やっていますか? 部活に所属している方に質問です。 こんな風に思ったことはありませんか?「こんなことやっている場合じゃない、勉強しなきゃ。」 特に、高校では学年が上がるにつれ、授業の難易度が格段に上がっていきます。
周りには、塾に通い始めて部活を休み始める子もいるのではないでしょうか? もちろん、課外活動を最小限にし、塾や学校の授業等、勉強に専念するのも1つの選択肢です。 ですが、今日は無事、部活動を引退まで続けることが出来た自分の経験について話させて頂きます。
私の体操部最後の演技
2. 焦りと追い討ち
私は、中高6年間体操部に所属し、練習は週4回ありました。 ものすごく厳格な部活ではなかったのですが、文化部やほぼ幽霊部員の子達に比べるともちろん時間と体力は取られます。 でも何よりキツかったのは、「周りのみんなは勉強している」という精神的な焦りでした。
追い討ちをかけるように模試の成績は徐々に低迷し、高2最後の模試では東北大学医学部の合格判定はE判定を取ったこともありました。 試験範囲の定まっている学校の定期テストと異なり、模試は今まで習ってきた範囲のどこから出されてもおかしくないですから、既習範囲の未定着が如実に表れてしまった結果でした。
3. 両立のためのカギ
でも、今、私は、東北大学医学部医学科にいます。 自分の体験を成功と呼ぶことはおこがましいですが、とにかくも部活を引退まで続けた上で第一志望校に合格することが出来ました。 その中で、私が両立のカギであったと思うことをいくつかお伝えしたいと思います。
東北大学合格発表の日に
A. 忘れる前の復習
1つ目は、その日の授業の復習を欠かさないことです。 「エビングハウスの忘却曲線」をご存知でしょうか? 今得た知識を脳がどれくらい覚えていられるかを示したグラフで、それを元に考えると最も効率的な復習のタイミングを知ることができると言うものです。
エビングハウスの忘却曲線
そのデータによると、復習は、あることを学んだ24時間以内に1回、1週間以内に1回、1ヶ月以内に1回復習をすると良いそうです。 1週間後、1ヶ月後まで管理することは出来ませんでしたが、少なくとも24時間以内の復習ならばその日のうちにやれば良いわけです。
復習といっても本当に軽いもので、ノートをさらっと見返す程度です。 しかし、その程度の作業でも、やるとやらないとでテスト前の記憶定着度合いに大きな差がありました。
B. 長期休みの利用
2つ目は、長期休みを復習に大活用していたことです。 私の学校では、長期休みに数学と英語は大量に出されて否が応でも復習をせざるを得ませんでしたが、逆に理科や社会は特に宿題が出されることはなく、何もしなければせっかく頭に詰めた大量の知識が全て抜け落ちてしまいそうでした。
そこで、学校で買った問題集を最初から網羅的に解いていくということをしていました。 遊ぶことや部活にも忙しかったので、全科目完全に復習することは出来ませんでしたが、特に頑張ったのは化学です。 私は「セミナー化学基礎・化学」を用いました。
定期的に復習をしていたことで、センター試験の化学を目前に理論化学や無機化学を忘れて焦ったりすることはなかったですし、新しい要素が増えていく授業でも余裕を持って聞くことが出来たように思います。
バリバリの運動部からの現役合格者も
以上の2つが、私の考える部活と勉強両立のカギです。 高校生活は一度きりですし、実際に大学に行ってみると、中にはバリバリの運動部に所属していながらきっちり現役合格を決めてきている人はとても沢山います。
今部活の継続について悩んでいる人にとって、1つの経験談として参考にして下されば幸いに思います。 最後まで読んで頂きまして、有り難うございました!
医学生が教える「受験勉強」の心構え
皆さん、こんにちは。 「名門進学会」家庭教師で医学科生の浅野早織(あさの さおり)です。
今日は、 受験勉強の心構え などについてお話しします。 お役に立ちますので、最後までご覧下さい。
1. 頑張っているはずなのに、成績が上がらない
「授業も聞いているし、自習時間も取ってる。なのに、成績が上がらないんです。どうしたらいいですか?」と、聞かれることもありました。 そういった子に普段勉強している内容を見せてもらうと、綺麗な字でノートがとってあったり、授業の内容をさらにまとめた清書ノートなどがあったりしていました。
きれいに書かれたノート
非常に几帳面で真面目なタイプの生徒さんが陥りやすい勉強の仕方です。
私自身は大雑把で
私自身は大雑把な性格で、字も読めればいいやくらいにしか思っていなかった上、(時には自分の字が読めないくらい汚い字のこともありますが・・)ノートの取り方も雑なので、そう言った生徒さんを見ると本当に偉いなあと感心してしまうのですが。
生真面目すぎず、ノートはざっくりと
効率よく成績を上げるという意味では、ノート取りやまとめノートの制作に時間がかかりすぎてしまっていたり、綺麗にノートをとったりすることに集中してしまって、記憶したり理解したりする時間が少なくなってしまうのは良くありません。
理解し記憶することに集中を
思い切って、「ノートは大きく大胆に、字も最低限で、出来るだけ理解し記憶することに集中しよう。」と指導していました。 すると、今までのやり方とは違う勉強スタイルに戸惑って、最初は落ち着かなさそうに生徒さんはしているのですが、結果的にはどの生徒さんもこれまでより効率よく成績を上げることが出来るようになりました。
暗記カードの作成も合間に
暗記カードの作成も、授業の合間や細切れ時間、やる気が出ない時などの気分転換にするように指導していました。
暗記カード・イメージ
それでも、どうしてもノートを作りたい、暗記カードを作りたいと希望する生徒さんには、暗記カードやノート作成の時間は勉強時間として考えないようにしてもらいました。
勉強時間から差し引いて
そして、そのノート制作や暗記カード制作の時間を計ってもらって、勉強時間からその時間を引いてもらっていました。
もちろん、ノートを作ったり、暗記カードを作ることで覚えられると言う生徒さんもいると思いますが、そう言った生徒さんは「勉強時間は取れてるのに、成績が上がらない・・」と相談することは少ないと思います。 ですから、こう言った相談をしてくる生徒さんには、そのように勉強法を見直してもらいました。
私が生徒さんの暗記カードを作ることも
準備期間が短く、切羽詰まってしまったテスト直前期には、時にはどうしても時間を有意義に使ってもらう為、私自身が生徒さんの暗記カードを作っていたこともあるくらいでした。(笑)
真面目に丁寧には素晴らしいのですが、あまりそのことばかりに集中してしまうと本来の目標達成までに時間がかかってしまうことがあります。 自分の勉強時間の中で無駄な時間が無いか、よく見直してみましょう。
2. 「〜〜と問題文に定義されているのですが・・・どうしてですか?」・「〜〜はこのように考えるとあるけど、どうしてそう考えるのですか?」
物理や数学の指導をしている時にたまに出会う質問なのですが、問題文が定義している内容や、原理的な部分に対する質問をされることがありました。 時にはものすごく哲学的な内容を質問されることもありました。
数学・ノートに
いろいろなことに興味を持って、自分なりの考えを持つというのは本当に素晴らしいと思います。 その独創性や考え方に非常に驚かされ、感動することもありました。 私自身は平凡な人間なので、あまりそのような疑問を持って勉強をすることはできなかったので、非常に羨ましく思うこともありました。
独創よりも素直に
しかし、学校の入試や定期テストの点数にはそういった力が反映されません。 そういった独創性や思考力を評価してくれるようなシステムが日本学校教育の中にあるといいのですが、残念ながら今の日本の教育システムの中にはそう言った才能を評価するシステムがなく、その問題に対する解答を導き出すことがまず最優先になってしまいます。
とんでもない時間が掛かるので
疑問を持った際に、一つ一つの内容を吟味しだしてしまうと、とんでもない勉強時間を必要としてしまいます。 私の指導していた生徒さんの中には、ある数学の問題文にあった定義に対して非常に疑問を持っていて、そのことについて非常に長い時間悩んでいたそうです。
そして、そうこうしているうちにその問題が解けないままテストの日を迎え、その問題と似たような問題が出た時、全くの白紙で提出してしまったそうです。 それではもったいないです。
時間内に素早く
考える力や独創性は非常に大切にして欲しいですし、そういう力のある人は大学に入って専門分野で研究をし始めたらとても素晴らしい力を発揮すると思います。 しかし、それまでの期間には、なかなかそこまで高度な内容を吟味する時間がないのが現実です。(いろいろな科目を勉強していかなくてはならないので・・・)
シンプルな考え方で
そういった高いレベルの議論や高いレベルの学習をするまでの基礎体力作り、筋トレだと思って、まずは、1つ1つの問題を、一番シンプルな考え方で答えを導き出すトレーニングをしてください。
問題集を使用するときも、受験やテストが迫っていない時はじっくり問題を考えてもらってもいいのですが、受験やテストの日程が決まっていて時間の制限があるような時には、1問にかける時間を決めて取り組んでいきましょう。 試験時間にも制限があるので、時間内に素早く問題を処理できるようになる力も大切です。