豪州No.1・シドニー大学大学院「留学体験記」
皆さん、こんにちは。 仙台市で東北大生家庭教師を派遣している「名門進学会」、代表取締役の三沢やすしです。
今日は、お子様を留学させようと考えている親御さんのために、(多少は?)恥ずかしながら、僕の「留学体験」を書きます。 留学先での勉強の大変さや、そうした中での学生生活の楽しみなども記していますので、最後までご覧下さい。
1. 早稲田大学大学院から交換留学
僕の場合は、普通の私費留学ではなく、「早稲田大学大学院経済学研究科」修士課程からオーストラリアNo.1の「Sydney大学経済学部大学院」修士課程へ1年間交換留学をしています。
両大学の協定により、授業料などは一切かかりませんでした。 ただし、この時住んだドミトリー(大学の寮)International House の家賃(3食付きで月額55,000円くらい)は自己負担でした。
シドニー大学
2. まずは付属の英語学校に入学
シドニー大学では、大学院の授業を受ける前に付属の英語学校で8週間授業を受けました。 ここでは、アカデミックエッセイ(学術論文)の書き方やアカデミックプレゼンテーション(学術発表)のやり方を学びましたが、後の大学院の授業でそれが大きく役に立ちました。
添削やフィードバックを受けて
実際にアカデミックエッセイを沢山書いて先生の添削を受けたり、教室でアカデミックプレゼンテーションをやって先生や級友のフィードバックを受けました。 アカデミックエッセイの添削では、最初の頃は真っ赤になったものが返ってきていました。 特に、定冠詞theの漏れをしょっちゅう指摘されていました。 ただ、回を追うごとに赤が少なくなっていったので、多少はライティングの力が向上したのだと思います。
多数の留学生がいたけれど
この付属の英語学校には、シドニー大学入学を目指すアジアからの留学生が沢山いて、日本人も女子学生を中心に数多くいました。 ただ、名門大学を出ている訳ではない日本人留学生の場合、ここでシドニー大学大学院入学が認められずむなしく帰国した人たちがかなりの割合いました(シドニー大学は、英語の要求水準がとても高いです)。
3. 経済学部大学院での授業
付属の英語学校の授業を終えた1週間後から、ようやく大学院の授業が始まりました。 僕は交換留学生で学位(degree)を取る必要が無かったので、自分が興味のある数理経済学や計量経済学、日本に戻ってから役に立つ国際経済学などの授業を中心に8科目程度取りました。
毎回宿題が有って!
どの授業も週1回90分間なのですが、全て毎週宿題(レポートなど)がありました。 どの科目も、授業も宿題も最初は易しいのですが、後の方はすさまじく難しくなり、図書館で時間を掛けて調べなければ分からなくなってしまいました。 そして、最後に一番の難関、配点の半分を占める期末テストがありました。
英語圏の大学での学位取得は大変
このように、シドニー大学で単位を取得することはとても大変なので、学生は皆必死で勉強していました。 また、経済学部の修士課程では、「経済数学」、「数理経済学」、「統計学」、「計量経済学」の単位は必ず取らなければならないので、数学が苦手な人が学位(修士号)を取得することはほぼ不可能です。
4. シドニー大学の図書館
シドニー大学では、巨大なビル一棟が丸々図書館で、僕が留学した1992~93年の時で既に300万冊以上の蔵書がありました。 また、自習室のスペースも広く、コピー機も沢山設置されていました。 僕は、早稲田大学で提出しなければならなかった修士論文に備えて、自分の専門である国際経済学の論文集をよく読んでいました。
5. シドニーでの学生生活の楽しみ
シドニーは一大観光都市でもあるので、厳しい勉強の合間を縫って多くの楽しい課外活動を行えました。 下にそれらを挙げます。
A. ゴルフ
シドニーには市営の公園が数多くあり、それぞれがとても広く、18ホールのゴルフ場がるものもいくつもありました。 シドニー大学から車で10分くらい(タクシーで500円くらい)の所にも18ホールのゴルフ場を持つ公園があり、そこに友人たちとよくゴルフをしに行きました。
ゴルフクラブセット
料金は平日で800円・休日で1,500円くらいでしたが、18ホール回った後でクラブハウスで飲むビールは最高でした(金額は、現地での料金×当時の為替レートA$(オーストラリアドル)約80円)。
フルセットを購入して
最初は、ゴルフ場で古びたハーフセットの用具を借りてプレイしていたのですが、留学時以来の友人で当社のこのHPに推薦文を書いてくれている鈴木寛現東京大学教授の影響で、フルセットのゴルフクラブを買ってしまいました。
B. テニスとスカッシュ
大学のキャンパス内に多くのテニスコートとスカッシュコートがあり、学生は安い料金でこれらを使えたので、ドミトリーの友人たちとプレイを楽しみ、最後はへとへとに疲れていました。 その疲れ具合が、とても気持ち良かったです。
C. オペラハウスでのコンサート
シドニーには市営の「シドニー交響楽団」があります。 能力の高いオーケストラで、日本にも演奏旅行に来ています。 有名なオペラハウスでこのオーケストラを鑑賞する料金が学割で半額になったので、一番良い席でも2,000円しないで聴けました。
オペラハウス
自分の好みの曲を演奏する夜には、よくこのオーケストラを聴きに行きました。 オペラハウスからのシドニー湾の夜景はとてもきれいで幻想的なので、コンサートの合間に眺めてうっとりとしていました。
D. チェス対局
これは、デパートでチェスセットを買って来て、ドミトリーの友人たちとプレイしていました。 さすが名門のシドニー大学の学生たち、皆さん頭が良いので強敵が多かったです。 これも、スポーツ同様学友たちとの友情を深めるのに役にとても立ちました。
シドニー大学で親しくなった学友たちとは、後で彼ら・彼女らの母国に行った際に食事を共にしたり、最初は手紙、後ではメールのやり取りをしたりし続けています。 このシドニー大学の学友たちは、日本人も含めほぼ全員が母国でかなり出世しています。