東北大医学部6年間の体験記
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4年生その1 臨床医学スタート

4年生前期&チュートリアル

 4年生からはいよいよ臨床医学のスタートです。
 全国の医学部の中でも珍しいカリキュラムだと思いますが、東北大学では4年生のたった1年間ですべての臨床科目の勉強をしなければならないため、スケジュールがびっしりと詰まっています。
 待ちに待った臨床の勉強ですから、今まで以上に皆勉強に気合いを入れて臨んでいるようでした。

 授業とは別に研究室に

 ちなみに私は基礎研究にほれ込んでしまっていたため、授業とは別に研究室に通い、実験の勉強をさせて頂いていました。3年生のときにHIVについて学んで血液に興味を持つようになっていたため、血液免役科の研究室を選びました。

 授業が終わってから、部活やバイトの傍ら通っていたため、そこまでたくさんの時間を費やせたわけではありませんでしたが、細胞を育てているだけで嬉しかったし、実験の手技を学ぶことができて満足でした。私は大した成果はあげていませんが、友人の中には3年生から引き続き同じ研究室に通って実験結果をまとめ上げ、学会などで発表している人もいました。

 前期の科目は盛りだくさん

 さて、前期の科目は、循環器、呼吸器、消化器、血液免疫科、腎臓・高血圧・内分泌、泌尿器、精神科、産婦人科、眼科、耳鼻科、皮膚科、救急、麻酔科と盛りだくさんです。

 これだけたくさんの診療科について勉強しなければならないため、基本事項だけを勉強していく感じになりますが、とりあえず来年臨床実習をむかえるにあたって必要最低限の知識を、この1年で学んでいきます。

 講義は大学病院に勤務してらっしゃる先生方が担当して下さいます。毎日9時から16時半までみっちり授業を受け、そして2週おきに試験があるため中々大変ですが、やはり臨床の勉強をしていると、着々と医師への道を進んでいるような気がしてとても楽しいです。

チュートリアル

 また後期では、神経、整形外科、小児科、老年科、腫瘍内科、臨床薬理学を学びますが、これに加えてチュートリアルという授業があります。チュートリアルでは約10人の学生と1人の臨床医で1つのグループとなり、臨床症例について討論を行います。

 ドクターGと同じようなもの

 NHKで放送されている“ドクターG”という番組と同じようなものです。例えば“○歳男性、主訴は突然の意識消失、現病歴は~。今の段階で考えられる鑑別疾患は?”、“その鑑別を行うのに必要な検査は何か?”、“検査結果はこうなっていますが除外できる疾患はどれか?”といった具合に議論を進め、最終的に診断を確定させていきます。

 覚えたての知識を何とか引っ張り出して、何とか議論を進めるような感じでしたが、医療の現場の疑似体験ができてとても面白い講義でした。

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